ルーヴル美術館の別館が出来たLens(大聖堂の
あるReimsとは別の町)はかつて炭鉱で栄えた
町のひとつ。行きも帰りも町中からも、巨大な
ぼた山を目にする。
帰りのタクシー車内で、運転手さんが語る。
おじいさんは炭坑夫だった。釣りがたいへん
好きで、55歳の定年後は、釣り三昧の暮らしを
楽しみにしていたが…
長年の坑夫暮らしで身体があっちこっち傷んで
いて、病院通い。あまり釣りどころではなかった…
「あんなに大きな山、どれだけ多くの人が働いたか
わかるかい…」
穴はどんどん地下深いところへのびていき、
しまいには危険で、採算が合わないものになって
しまったという。
空港へ向かう前に立ち寄った旧証券取引所。
中庭でぱっとしない古書市が開かれていた。
足下から寒さがしみてくる。
たいした出物もありそうにないが、こんな場所に
たたずむ時間は悪くないと思う。
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