行き止まりの駅で2014/08/11

ある日、電車内に忘れ物をして、すごく遠い駅まで受け取りにいった。端っこのホームに、幼い頃 最寄り駅を通過していくのを見送るばかりだった特急列車が止まっている。こんなところに、と引き寄せられて一枚シャッターを切る。プリントしてみると、案外新しそうなデザイン。(かつてあった車両に似せてつくったものらしい)

団地の入り口から2014/08/12

育ったのは、郊外というには半端に近すぎる、農地から転身したテニスクラブがあちこちにあるような街だった。増築を重ねてがたがたした木造家屋に住んでいた私は、団地に住むともだちのうちに遊びにいくのが好きだった。せまくて急な階段を踊り場で切り返しながらのぼっていく。バタン(ガシャン)としまる金属製のドアにはチェーンロックや覗き窓、新聞受けがついている。四角くてコンパクトな間取りの中に、二段ベッドや小さなお風呂場がおさまっていたりするのにひかれた。建物と建物の間にある公園で遊んだり、草むらの陰に秘密基地のようなものをつくったり…  
30年以上が経っても、団地はそのまま残っている。塩漬けされたようにかわらない風景。この街をつらぬく大きな道路が計画されていて、その事業がいっこうに進まないから地主たちもじっとがまんくらべしているときく。ぱっとみると同じだけれど、柱や壁の奥の芯のあたりがじわりじわりと劣化してきているにちがいない。私の体も。ともだちの行方は知らない。

雨の夜2014/08/14

小雨ふる夜、友人と阿佐ヶ谷散歩
見上げると☆がたくさん

ある街角2014/08/16

長いこと「司法書士」っていうのは
どんな仕事ナノカシラと思いながら通り過ぎている。
人の出入りを見たこともなく、この一角には
不思議に変化がない。

窓から2014/08/17

都電荒川線の後部窓から、遠ざかっていく
レールや沿線の風景を眺めている。